解説

  1. 該当する指令の決定
  2. 適用する適合性評価モジュールの決定
  3. 該当する整合規格の決定
  4. 製品サンプルの試験
  5. 技術文書の作成
  6. 適合宣言書の作成と署名
  7. 製品へのCEマーキング

該当する指令の決定

    • 安全指令の決定

      CEマーク表示に関係する安全指令から、製品に該当する指令を決定する。

※同じ領域で複数の指令に該当する場合は、より限定された領域の指令を優先する。

評価モジュールの決定

    • 安全指令と評価モジュール

      安全指令によって、どの評価モジュールを適用するかが決まっている。

低電圧指令、EMC指令
→モジュールA
機械指令
→モジュールA、B+C

整合規格の決定

    • 整合規格

      ニューアプローチ指令の必須仕様要件に適合するために指定された技術仕様

      どの安全指令がどのような整合規格を指定しているかは、EU公報で公表されている。

  • 整合規格の決定

    製品が安全指令に適合することを証明するためには、複数の整合規格に適合しなければならない場合がある。

    同様なScopeで複数の規格に適合する場合、より限定的な規格を優先する。

製品サンプルの試験

製品が整合規格に適合することを証明するための適合試験を行う。

適合試験の実施方法は、以下の3通り

  1. 自社による試験実施
  2. 公認機関へ依頼
  3. 公認機関以外の評価機関へ依頼

技術文書の作成

適合試験の結果や製品の仕様をまとめた技術文書を作成する。

CEマーク表示における技術的根拠となるため、監査の際には、当局への提出が義務付けられている。

機械指令の技術文書

  • 機器全体の図面、制御回路
  • 必須要求への適合を確認するための詳細回路図、計算書、試験結果等
  • 設計時に適用した指令の必須要求、規格、技術基準のリスト
  • 機器が持つ危険の除去に用いた手段の説明
  • 任意の技術報告書や証明書
  • 整合規格への適合試験の試験結果
  • 取扱い指示書のコピー
  • 量産品の場合、量産された機器が適合していることを確認する手段の説明

低電圧指令の技術文書

    • 機器に関する説明
    • コンポーネントや回路などの図面類
    • 上記の図面類と電機機器の動作を理解するために必要な情報
    • 適用された規格の一覧
    • 設計上の計算、実施した検査の結果
    • 試験報告書

(以下は任意)

  • 仕様書、取扱説明書
  • 安全関連部品の安全性に関する証明書

EMC指令の技術文書

  • 機器に関する説明
  • 仕様書、取扱説明書
  • 適合性評価のために必要な電気回路、部品配置図等の図面
  • 上記の図面類を理解するために必要な情報
  • 適用された整合規格の一覧

適合宣言書の作成と署名

    • CEマークを表示するには、製品の識別番号や適合している指令、表示における責任者等のを記述した適合宣言書を作成しなければならない。
  • 適合宣言書は、EUの公用語で作成し、技術文書と共に10年間保存し、監査の際には当局に提出する。
  • 機械指令に適合する場合、販売する製品に宣言書を添付しなければならない。
  • 適合宣言書の内容
    適合を宣言する指令のリスト
    製品を同定する名称、型式、機器番号
    適用した整合規格のリスト
    製造業者の名前と住所
    EU内の代理人の名前と住所
    公認機関の名前と住所
    宣言の日付
    宣言書の署名者の情報(所属、肩書など)
    適切な権限者による個人署名

製品へのCEマーキング

z010

CEマークの表示

  • 高さが5mm以上
  • 比率を変更しない
  • 容易に見ることが出来る

機器へのCEマーク表示が困難な場合は、製品の包装や添付文書に表示する。